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サイプレスは、古代文化や宗教と非常に深く関わってきた木です。地中海に浮かぶキプロス(Cypress)島は、この木が崇拝されていた島として命名されました。古代エジプト、ギリシア、ローマでも、サイプレスは神々や死と密接な関係がある神聖な木として扱われていました。地中海地方の墓地の周りには、サイプレスの木が植えられているところがたくさんあります。学名の「sempervirens」は「永遠に生きる」という意味です。腐敗しにくい性質ももっており、建材としても非常に幅広く利用されてきた植物です。エジプトのアレキサンダー大王の艦隊はサイプレスで作られていました。ローマでは、娘が誕生したときに父親がサイプレスの木を植えるという習慣がありました。子供が成長して結婚する際に切り出し、様々なものに加工して嫁入り道具として使用したそうです。
古代ギリシャでは、咳や喉など呼吸器系のトラブルの際に、サイプレスの葉枝を燻した煙を使用していた記録が残っています。アラビアでも、サイプレスの森の中に肺病患者を長期間住まわせて療養させたと言われています。
ごく最近の研究で、樹木系のほとんど全てのエッセンシャルオイル(精油)に、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドを分解する高い作用があることが明らかになっています。中でも、サイプレスを含むヒノキ科の精油が最も高い効果を示したとのことです。エッセンシャルオイルを建材に混ぜて、シックハウスを予防する研究が始められています。
サイプレスのエッセンシャルオイル(精油)は、アフターシェーブローションやコロンなど、主に男性用化粧品の原料としても使われています。
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