アロマのやさしさ スキンローション開発物語

3. 「防腐剤」のお話 防腐剤って危険?必要?

本来防腐剤は、化粧品を開封後も菌の繁殖から守り、最後まで安全に使えるようにするために配合されるものです。腐敗が始まっていることに気づかず使っていると、知らない間にお肌は大きなダメージを受けてしまいます。化粧品の防腐設計はとても大切です。

ところが、洗顔後の無防備なお肌に直接浸透させる化粧水の場合、防腐剤自体が肌荒れや刺激、ダメージの原因になってしまうことがあります。

化粧品類に最も広く使われている防腐剤は有名なパラベンです。パラベンは防腐剤の中でも格段に強い力があります。パラベンがよく使われる理由は単純です。化粧品を作る側からするとパラベンを入れたほうが「楽」だからです。工場の製造ラインに衛生上の問題が多少あったり、作業員が原料を雑に扱ったりしても、強力な殺菌力で全てカバーしてくれます。商品開発の際にも、パラベンさえ入れておけば、防腐テストを短期間で終わらせることができます。パラベンはとても便利な成分なのです。

ですが、それほど強力な防腐剤はやはり身体にとっても毒となり得ると考えるのが自然です。パラベンは敏感肌・アトピー肌の場合、約2%の確率でアレルギー反応を引き起こすと言われています。2%という数字は、アレルギーの確率としてはかなり高い数値です。また、化粧水や乳液中のパラベンは皮膚細胞に蓄積するという計測結果があり、お肌の受ける長期的なダメージが心配されます。

パラベン以外にも化粧品に使われる防腐剤はありますが、中には皮膚に塗る形で長期連続使用すると肌のバリア機能が低下し、紫外線によるダメージを受けやすくなる可能性が指摘されているものがあります。その防腐剤の入った化粧品を長年使っていると「シミが出来やすいお肌になってしまうかもしれない」というわけです。

この辺りは、専門家の間でも意見が分かれていて、実はまだはっきりしたことは判っていません。ですが、指摘されている可能性が本当だった場合のリスクを考えると(実際、何年後かに悪影響が証明されるかもしれません)、毎日、長期間に渡ってお肌に浸透させる化粧水は、防腐剤不使用のものを使ったほうが良いと言えます。

実際に消費者の方々の間でも、そうした意識が高まっているためか、最近では「防腐剤無添加」を謳った化粧水をときどき見かけるようになってきました。

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