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| 「精油」(エッセンシャルオイル)とは、自然の植物から採取される揮発性の液体のことで、その植物のもつ香りの成分が凝縮されて含まれています。アロマテラピー(芳香療法)に不可欠なこの液体は、草本や樹木の花や葉、木部、果皮など、さまざまな部分から水蒸気蒸留や圧搾などの方法で抽出されます。天然純度100%のものだけが「精油」と呼ばれ、何らかの混ぜものを加えたものとは明確に区別されます。ポプリの香り付けなどに用いるオイル(フレイグランスオイル、ポプリオイル、アロマオイルなどの名称で販売されています)も、精油と非常に似た形で小さな瓶に入れて販売されているため、一般には混同されやすいのですが、これらにはアルコールや化学香料などの添加物が入っており、アロマテラピーに使用することはできません。誤って使用した場合には、正しい効果が期待できないばかりか、心身に悪影響を及ぼす場合があるので、間違えないように注意する必要があります。 これよりさらに問題なのは、混ぜものが加えられている商品が「精油」「エッセンシャルオイル」の名称で販売されているケースが残念ながらあることです。香りや見た目だけで精油の品質を判断するのは非常に困難です。世界各地に散らばる原産地から、小売店に到達するどこかの段階で不当な手が加えられ、そうとは知らずに「純度100%の精油」として販売している場合もあるようなのです。精油選びにおいて第一に大切なことは、ほんとうに自然の植物からのみ得られた、純度100%の信頼できるものを求めることです。 現在、アロマテラピーに使用される精油は200種類以上あると言われ、それぞれの香りは、違った性質や働きをもっています。精油を使用する際には、その働きを知ると共に、香りを試してみて、自分の気に入ったものを選ぶとより高い効果が期待できます。たくさんの種類の中から好きな香りをみつけることは、アロマテラピーにおける大きな楽しみであると同時に、心身に対する効果を高めるためにとても大切なことです。すこしづつ試しながら、感覚に素直に従って、あなたの精油をみつけてみてください。その香りは心と体を時に癒し、時に元気づけ、より素敵な生活を送るための支えとなってくれるはずです。 |
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| レモンやオレンジのさわやかな香りを感じた時、あなたはどのような気分になるでしょう?
森に分け入り、木々の放つ清々しい空気に浸った時はどうでしょう? 自然植物の香りは、わたしたちの心と体にさまざまな作用をもたらしてくれます。アロマテラピーとは、主として精油を使うことによって、このような植物の芳香成分が持つはたらきを取り入れ、心や体をより良い状態に導くための療法のことです。「アロマセラピー」という言葉自体は、20世紀始めにフランスで生まれた新しいものです。日本でも近年になり一般に浸透してきたため、近代的な療法という印象をもっている方が多いかも知れません。確かに、今日では進んだ研究がなされており、精油の心身に与える効果が科学的に確認されてきています。しかしながら、植物の香りを用いた療法自体は、科学が発達する遥か昔の太古から、世界中のあらゆる地域で行われてきたものです。自然に直に触れながら日々暮らしていた古代の人々は、体験的に植物の持つ優れた力をよく理解していたのでしょう。現代に生きるわたしたちは、かつては存在しなかった文明の道具に囲まれて、昔よりも格段に豊かな暮らしを享受しているかにみえます。一見快適に思えるこの生活環境ですが、身の周りにあふれる化学物質、エアコンで1日中温度管理された部屋、汚染された都市の空気、コンクリートに囲まれた無機質な建物、これらはわたしたちが心の安静を保つための環境を知らず知らずのうちに奪い、身体が本来持っている抵抗力や免疫力をも低下させているのかもしれません。人々は常にストレスにさらされ、少し以前まではみられなかったアレルギーなどの身体症状は、ますます増える傾向にあります。このような環境下で暮らすわたしたちにとって、植物が作り出す精油の香りは、忘れてしまった自然の素晴らしい力に、もう一度気づかせてくれるものです。精油の小瓶を手に取り、そっと蓋をあけてみて下さい。アロマテラピーはこの植物からの贈り物を心と体にさずけて、あなたの暮らしを香りに満ちた素敵なものに変えてくれるはずです。 |
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入浴での使用は、閉じられたバスルームの空間で芳香を吸入するとともに、肌からも香りの成分を浸透させることができるので、たいへん効果的な芳香浴となります。日本には古来からゆず湯を楽しむ習慣がありますが、これもアロマテラピーの一種と言えるでしょう。好きな香りのものを、目的に合わせて浴槽の中に落とします。量は3滴程度が目安で、多くても5滴にとどめます。ブレンドする場合も合計をこの滴数内におさめてください。初めての精油の場合は、1滴だけで試してみるようにしましょう。精油はお湯に溶けないので、濃度の高いものが肌に触れないよう量を守り、手でよくかき混ぜてから入浴してください。精油は揮発するので、30分程度で香りがなくなってしまいます。続けて他の人が入る場合は、精油を足してもかまいませんが、合計で10滴を超えないようにしてください。 洗面器かバケツに42度前後の熱めのお湯を注ぎ、精油を1〜2滴落として足首から下を浸します。ぬるくなったら差し湯をして温度を保ってください。10分ほど続けると体全体が温まり、代謝がよくなります。立ち仕事などで足が疲れてむくんでいるときには、サイプレスやペパーミント、ローズマリーなどがおすすめです。冷え性の人は、ラベンダーやオレンジ・スウィートなどを使って就寝前に行うと、ぐっすり休めるでしょう。 足浴と同様に、熱めのお湯を洗面器に注いで精油を1〜2滴落とし、かき混ぜます。立ち上ってくる香りの湯気に浸りながら、手をお湯につけて温めてください。目を閉じて、香りとぬくもりを感じながら、指や手を軽く揉みほぐすとより効果的です。頭痛や肩こり、OA機器の使用で目が疲れたときなどには、ラベンダーやカモミール・ローマンなどを使っての手浴はおすすめです。勉強や仕事中に集中力を高めたいときには、休憩を兼ねてジュニパー・ベリーやバジルを使うとよいでしょう。 精油の中には優れた殺菌力や防臭効果(デオドラント)のあるものがたくさんあります。この自然の力は、ハウスキーピングにとても有効に使うことができます。私達の身の周りに化学物質があふれ、アレルギーの原因となるなどの悪影響が心配される中、精油のもつすばらしい作用は、心にも体にもやさしい香りのハウスキーピングを体験させてくれます。 部屋を水ぶきする際にティートゥリーやユーカリ、タイム・ホワイトなどの優れた殺菌力を持つ精油を2〜3滴バケツに落とせば、化学洗剤を使わないナチュラルでオーガニックな掃除を、香りを楽しみながらすることができます。合成洗剤でかぶれる方や、デリケートな小さなお子様などのいるご家庭にはとくにおすすめです。洗濯にもこれらの精油を、洗剤(できれば無リン洗剤や石鹸を使いましょう)と一緒に3〜5滴ほど落とすと、殺菌消臭効果が得られます。最後のすすぎの時には、ラベンダーやローズマリー、ゼラニウムなどを1〜2滴加えてリンスすると、服を身に着けたときにほのかなハーブの香りが漂い、とてもいい気分にさせてくれます。お部屋の空気を浄化したり、いやな臭いを取りたいときには、水(できれば精製水)に精油を落として、霧吹きに入れて良く振ってから室内にスプレーすると効果的です。水50mlに対して、ティートゥリーやユーカリ、タイム・ホワイトの場合は5滴程度、シトロネラ、サイプレス、レモングラス、ゼラニウムなどを使う場合は10滴程度を使います。化学薬品の入った市販のスプレーよりも安心して使うことができます。殺菌力の強い精油の場合、感染症の予防にもなり、風邪の季節にはとくにおすすめです。来客などのため、家のいやな臭いを急いで押さえたいときには、ゴミ箱や台所の三角コーナーなどに精油を2〜3滴落とすと効果があります。 日本にも風邪をひいたときや、喉が痛いときに生姜を摩り下ろして喉に湿布するという民間療法があります。これもゆず湯と並んで日本に伝わるアロマセラピーの一種と言えるでしょう。冷湿布の場合は冷水を、温湿布の場合は熱湯を洗面器の中に入れ、精油を1〜2滴落としてタオルを浸します。タオルを引き上げて絞った後、体の痛みのある部分などに押し当てます。温湿布は目の疲れや、生理痛、腰痛、頭痛、肩こり、風邪のときなどに、冷湿布は運動後や足の疲れ、日焼けしたときなどに行います。勉強や仕事、パソコンの使用などで目が疲れたときには、ラベンダーの温湿布を目にするとよいでしょう。血行がよくなるとともに薬効成分が吸収されて効果的です。冷湿布の場合は、ミント系の精油がおすすめです。夏の暑い日にはたいへん気持ちよく使えます。 即効性のある便利な使用法です。お湯を入れたマグカップなどの器に、精油を1〜2滴落として、のぼってくる香りに手で風を起こしてを吸入します。電気ポットのお湯を使えば、外出から帰ってすぐに香りに浸ることもできます。二日酔いの朝、仕事に行かなければいけないときなどには、ペパーミントやフェネル・スウィート、レモンなどを使うとよいでしょう。勉強や仕事中に疲れを回復させたいときなどは、マージョラム・スウィートなどがおすすめです。出張時など旅先でも便利な使用法です。 ティッシュやハンカチに1〜2滴垂らして携帯すれば、時間と場所を選ばずに、香りの効果を得ることができます。オフィスや学校、旅先などでも気軽に使える方法です。出張や旅行での携帯には、シナジーのアフター・フライトがおすすめです。
精油は直接肌につけることはできないので、マッサージに使用する際には必ず、キャリアオイル(ベースオイルともいいます)と呼ばれる植物油で希釈して用います。濃度は通常で1%程度、フェイシャルマッサージや敏感肌の場合は0.5%程度にします。精油1滴は約0.05mlですので、目安としては30mlのキャリアオイルに6滴落とすと1%、3滴で0.5%となります。器に入れた精油とキャリアオイルをわり箸などでよく混ぜ合わせ、適量を手にとり両手をこすり合わせて温めてからやさしくマッサージをします。オイルの成分を体に浸透させるため、洗い流す必要はありません。べたつく場合は、タオルやティッシュで軽く押さえて余分な油分を取り除くようにしてください。余ったオイルは遮光性の瓶に入れて冷暗所に保存し、2週間以内に使いきるようにします(ホホバオイルのものは1ヶ月程度保存可能です)。 マッサージは、体の状態によっては悪影響を及ぼすことがあるので、次ぎのような場合は行わないようにしてください。熱があるときや感染症にかかっているとき。外傷や皮膚の炎症があるとき。循環器系やホルモン系、呼吸器系の疾患があるとき。その他の重い病気にかかっているとき。 また、3歳以下の乳幼児に対するマッサージは控えてください。6歳以下の子供に対してマッサージをする場合は、精油を使わず、キャリアオイルのみで行うようにしてください。7歳以上14歳未満の場合は、成人の3分の1程度の濃度に薄めて行ってください。 |
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| 原液のまま肌につけない
精油はとても濃度の高い液体です。原液のまま肌につけないよう注意してください。マッサージに使用する場合には、事前にパッチテストを行った後、必ずキャリアオイルなどで0.5%〜1%以下に希釈して用いてください。(ラベンダーとティートゥリーのみ、少量ならこめかみなどの限られた部分に対して原液で使用してもよいとされていますが、その際も事前にパッチテストを行ってください。) 絶対に飲まない、目などに入らないよう注意する 精油は絶対に飲まないでください。フランスでは、医師などの指導のもとで少量を内服するケースもあるようですが、精油の中には経口毒性をもつものがあり、専門知識なしに行うのは極めて危険ですので、絶対に飲まないようにしてください。最悪の場合、生命に危険が及びます。また、目や傷口、粘膜付近などに触れないように注意してください。万一目に入った場合は、水でよく洗い流してすぐに医師の診断を受けてください。 妊娠中は基本的に使用を避ける 精油の中には、妊婦に悪影響を与える働きをするものがあります。妊娠中は基本的に使用を避けてください。妊娠線予防などに使用したい場合は、医師やセラピストなどの指導のもとに行ってください。 てんかんの人は使用しない てんかんの発作を起こしたことのある人は、全ての精油を使用をしないでください。 血圧の高い人 血圧の高い人は、サイプレス、タイム、セージ、バジル、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなどの血圧を上げる効果があるとされている精油の使用は避けてください。 乳幼児・子供への使用 3歳以下の乳幼児に対する使用は避けてください。6才以下のお子様に対しては、ラベンダー、カモミールローマン、ローズ、オレンジ・スウィートなどの穏やかな精油を、部屋に香らせる程度の使用にとどめ、マッサージをする場合は精油を用いず、キャリアオイルのみで行うようにしてください 光感作作用のある精油に注意する 柑橘系の精油や、アンジェリカ、メリッサ、ジンジャーなどには光感作作用があるため、肌についたまま日光にあたるとしみの原因となります。肌への使用後は日光にあたるのを避けてください。 精油は薬ではありません 精油は病気を治すための薬ではありません。心身の状態がすぐれないときには、すみやかに医師の診断を受けるようにしてください。個人が行うアロマセラピーは、香りを楽しむことを中心に、健康維持、予防医学的な見地から行うよう心がけてください。 子供の手の届かない冷暗所に保管し、開封後半年から1年以内に使いきる 誤飲、誤用による事故を避けるため、小さなお子様の手の届かないところに置いてください。キャップはしっかりと閉め、日光のあたらない冷暗所で保管してください。開封後は品質が劣化していきますので、柑橘系などトップノートのものは半年以内、その他のものも1年以内に使いきるようにしてください。(但し、サンダルウッド、パチュリーは年月を重ねるほどに質と香りが向上するとされています。ジャスミン、ローズなども1年以上品質が安定していると言われます。) |
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